こんにちは。
パーソナルトレーナーの浅見です。
前回はゆがみについて基本的なことを書きました。
身体のゆがみ、気になりますか?
今回は特にご質問が多く、皆さんが悩んでいると思われる
骨盤のゆがみ
についてです。
骨盤ってゆがむの?
この質問、非常に多くいただきますが、
骨盤は簡単にはゆがみません
もし、骨盤がゆがむとしたら事故など、大きな外力が加わるようなことがあった場合です。
骨盤は身体の真ん中で上半身と下半身を繋ぐ、非常に強固な骨で、各骨のつなぎ目を沢山の靭帯が支えていますので、そんなに簡単にはゆがみません。
骨盤がゆがむの正体
ゆがまないはずの骨盤がよく「ゆがむ」と言われますが、それは骨盤ではなく骨盤周辺の筋肉のアンバランスによるものです。
例えば片方の腰の筋肉が硬くなり、その筋肉が骨盤を引っ張った結果、骨盤の向きが変わり、それを「ゆがむ」と称する方もいます。
骨盤そのものがゆがむのではなく、骨盤周辺の組織(主に筋肉)の不均衡が骨盤がゆがんでいるように感じさせるのです。
何故、骨盤がゆがむの?
骨盤周辺には身体を支えたり、動かすための大切な筋肉が集まっています。
正しい姿勢で正しく歩く
これができないだけでも、骨盤の周辺組織が上手く機能しなくなり、特定の筋肉だけを使って身体を動かすようになります。
その他にも立ち方(片足に体重をかけている)、座り方(女の子座り、ペタンと座るなど)、歩き方(ペンギン歩き)、などの日常動作の癖や足を組む、肩ひじをつく、などでも身体の使い方が偏り、結果、骨盤回りの筋肉に偏りが出ます。
骨盤のゆがみが引き起こす不調
骨盤回りには身体を支える大切な筋肉が集まっています。
それらの筋肉がアンバランスになったり、うまく機能しないと肩こりや腰痛、股関節痛、膝痛の原因になりやすいのは事実です。
もし、それらの痛みの症状があるのであればコンディショニングやトレーニングで症状を緩和することはできます。
また骨盤がゆがんでいると痩せにくいともいわれているみたいですが、これは骨盤がゆがんでいるからではなく、偏った身体の使い方で特定の筋肉に負荷をかけ過ぎることで脚が太くなったりすることで「痩せにくい」「太りやすい」と言われているのではないかと思われます。
女性は太ももの前側と横側が張り出している方が多いですが、これらは身体の使い方を変えれば改善することが出来ますよ。
出産で骨盤が開きっぱなし?
出産で骨盤が開いたまま
という話もよく耳にします。
出産時、女性ホルモンの働きで普段はあまり動かない靭帯がゆるみ、赤ちゃんの頭が通れる程度になりますが、出産後、元に戻ります。
出産後、骨盤が開いている、もしくは骨盤周辺の不調を感じるのであれば、それは出産時に受けた筋肉や関節の損傷によるものが殆どです。
特に大切なのが股についている骨盤底筋群。
このケアをきちんとしていないと尿漏れなどの症状に悩まされることもあります。
骨盤はゆがまないけど大切なこと
骨盤そのものはゆがみませんが、腰痛がある方は骨盤に着いてる腰の骨や関節が本来の動きをしていない方が多い印象です。
例えば身体の構造上、腰の骨は少し反り気味ですが、その反りがなくフラットだったり。
それだけで腰本来の機能は低下します。
また腰の関節はわずかにしか動きませんが、このわずかな動きがとても大切です。
腰痛を訴える方の多くは、この関節の動きもあまりよくない印象です。
もし腰痛で悩んでいて骨盤矯正を受けようとお考えなのであれば、それよりも腰骨、腰の関節が本来の動きができるよう改善することをお勧めします。
まとめ
・骨盤は本来ゆがまない(事故など大きな外力がかからない限り)
・骨盤周辺のトラブルは骨盤周辺の筋肉のアンバランスが引き起こすことがある
・骨盤周辺の筋肉のアンバランスにより腰骨や腰の関節が本来の機能をはたしていないことが腰痛の原因になることもある
・出産で骨盤は開かない(女性ホルモンの作用で靭帯が緩むだけで、出産後は元に戻る)
骨盤まわりが気になっている方のご参考になれば幸いです。