こんにちは。
パーソナルトレーナーの浅見です。
最近、再びピラティスブームでピラティス専門スタジオが続々とオープンし、ピラティスができる場所が増えています。
私がプライベートで通っているフィットネスクラブでもピラティスは大人気。
ピラティスのレッスンが終わると
「あ~、きつかった~。ホントに筋トレだよね~」
と、皆さん口々にしています。
ちょっとした疑問。
・・・ピラティスって筋トレ。。。???
ピラティスは筋トレだけど筋トレじゃない
ピラティスはドイツ人のピラティス氏が負傷兵のリハビリテーションとして開発をしました。
怪我をし、ベッドに寝たきりでいることで、健康な組織までも弱ってしまったり、身体が動かしにくくなるため、怪我をしている人でもベッドの上でできること・・・と考えたのがピラティスです。
そこからアメリカに渡り、身体感覚に敏感で、怪我をしやすいダンサーに広まり、徐々に現在の形になっていきました。
元々は怪我をした人でもベッドの上でも無理なくできるリハビリテーションだったのです。
リハビリテーションとは
リハビリテーションとは怪我などで、日常動作をスムーズに行えないイナスの状態から日常生活をスムーズに行えるゼロの状態(日常動作を自身で行える状態、自立した状態)に戻すための訓練です。
怪我や病気による筋力低下があれば筋力強化をしたり、身体機能に問題があれば機能訓練を実施したり、その原因となっているところを科学的根拠に基づいた手法で提供します。
※ものすごーーーーーーーーーく簡略化した説明です
筋トレとは
筋力トレーニングは筋力の維持、向上を目的としたトレーニングで、筋肉に一定の負荷をかけて成長を促すものです。
整理すると
リハビリテーションは日常動作をスムーズに出来るようにするための機能訓練
筋トレは筋力の維持・向上を目的とし、筋肉に負荷をかけ成長を促す行為
と区別できます。
リハビリテーションから派生しているピラティスは大前提に
身体の機能を使い、日常動作(立つ、座る、歩くなど)をスムーズに行うこと
だと私は理解しています。
重要なのはインナーマッスルと身体の繋がり
筋肉には筋肉を動かすアウターマッスルと身体を支えたり、動きをサポートするためのインナーマッスルがあります。
インナーマッスルはその動きを感覚として感じることがとても難しく、ほぼ無意識に動かしているものです。
身体の使い方の癖や筋肉の使い方、つき方の偏りで、そのインナーマッスルを全く使わなくなってしまうことがあります。
そうすることで、アウターマッスルに過剰な負担がかかったり、本来、使わないはずの筋肉を使ってインナーマッスルの代わりをさせる動作が出てきたりします。
それが怪我や疾患に繋がる原因の一つです。
例えばプロのダンサーがピラティスを重視しているのも、体幹を構成するインナーマッスルが不安定の状態のまま激しい動きをすることで、肩を脱臼したり、膝や股関節に過剰な負担をかけ、痛みにつながるからです。
私が指導するピラティスは
インナーマッスルを使いながら、身体の本来の繋がりを戻していくこと
が目的です。
それぞれの筋肉が本来の機能を戻し、協調して動くことで、驚くほど身体が楽に動くようになります。
冒頭の「ピラティスは筋トレだけど筋トレじゃない」という表現は
インナーマッスルを使うことでインナーマッスルのトレーニングになりますが、一般的に広まっているアウターマッスルの筋トレではない、ということです。
一部のグループレッスンやピラティス指導の中には
ピラティス=筋トレ
的なものが提供されています。
その多くがアウターマッスルである腹筋を使いまくったり、インナーマッスルの代わりに太ももの筋肉で動いてしまったり、結果「やった感」は感じられると思います。
インナーマッスルがうまく使えない場合、インナーマッスルがうまく使えるようになるまでは、何をしているのかわからず、なんとも言えないモヤモヤ感が残ることもあります。
それと比較すると「お腹のトレーニングをした」とすっきり感は得られやすいでしょう。
私はご本人の目的にかなっている方法であれば良いと思っています。
まとめ
現代、提供されているピラティスは様々なスタイルがあります。
ご自身の目的に応じて選択して下さいね。
ピラティスにご興味がある方のご参考になれば幸いです。