こんにちは。
更年期世代の女性のカラダ作りを応援するパーソナルトレーナーの浅見です。
今回は前回の続きです。
前回は更年期世代の女性のダイエットの考え方について書きました。
更年期世代のダイエットの注意点
今回は更年期世代の女性がダイエットを始める時の注意点を具体例を交えて。
いきなりハードなトレーニングはしない
空前の筋トレブーム。
インスタなどでも「腹筋女子」「筋トレ女子」が話題になり、ネットニュースでも取り上げられるので目にする機会が多くなっています。
筋トレをすれば、メリハリのあるボディになれる
と言う認識も広まっています。
ジムのフリーウェイトゾーン(ダンベルやバーベルを使用してトレーニングをするエリア)でも女性の姿を目にすることが多くなってきました。
実際、私がフィットネスクラブでトレーニングを指導する時もフリーウェイトがメインです。
ですが、運動初心者がいきなりフリーウェイトでトレーニングを始めることにはリスクが伴います。
ダンベルやバーを使用したトレーニングで大切なのは
適切な重量と適切な回数
です。
それを見極めず、重いものを持ってやった結果、怪我をする方が少なくありません。
私は整形外科でリハビリを担当していますので、トレーニングが原因で怪我をしている方を診ることも多々あります。
実例を挙げると
・脊柱損傷(某トレーニングジムで高重量のウェイトを持ったトレーニング)
・膝関節損傷(我流のトレーニング、スタジオレッスンのやりすぎなど)
・腰椎症(我流のトレーニング、スタジオレッスンのやりすぎなど)
・肩関節損傷(我流のトレーニングなど)
・その他、圧迫骨折、疲労骨折など
筋肉を発達させるためには、日常生活でかかる以上の負荷をかける、と言う原則がありますが、やみくもにやってしまうとカラダを痛める原因になります。
閉経後の女性のリスク
閉経後は女性のカラダに様々な変化が生じますが、中でも
骨粗しょう症
のリスクは念頭においておきたいものの一つです。
骨粗しょう症は、女性ホルモンの減少、加齢、運動不足など加齢と生活習慣が原因で骨密度が低下する病気です。
骨粗しょう症はあまり自覚がなく進行する病気ですが、骨密度が下がることで骨折しやすくなります。
実際にトレーニングを頑張り過ぎて圧迫骨折や疲労骨折をした、と言う話は少なくありません。
場合によっては普通に日常生活を送っているだけで圧迫骨折や疲労骨折に至る場合もあります。
カロリーを意識した食事制限は禁物
ダイエットの基本は
摂取カロリー<消費カロリー
だと言われていますし、一般的にもこの公式が認識されていますので、
食事を見直すこと=食事を制限すること
もしくは
偏った食事を摂ること(●●だけ食べる、●●を沢山食べる)
に走る方も少なくありません。
更年期世代はカラダに様々な変化が生じる時期です。
その変化になかなかついていけず、心とカラダに不調が起きやすくなります。
その時期に、カロリーだけを意識して低カロリーな食事に徹したり、
●●が痩せる
と聞いて、特定の食品だけを摂り続けることは、一時は、ダイエット効果で体重が減少するかもしれませんが、やがてそれはリバウンドと言うカタチでカラダにかえってきたり、望ましくない結果となる場合の方が多いのです。
例えば、低カロリーに徹した場合
・肌がガサガサになる、たるむ
・髪の毛が抜ける、白髪が増える
など、女性としての美しさが損なわれる場合もあります。
これは実際に私自身が経験したことですが、30代の頃、仕事が忙しかったこともあり、ランチタイムはコンビニで買ってきたインスタントのおかゆを食べていました。
とにかく時間がなかったので、仕事をしながらぱぱっと食べ、仕事に戻り…と言う状態が3ヶ月続きました。
インスタントのおかゆ生活で1月経った頃から、色々な人に
「痩せたね」
と言われ、それが嬉しく、初めは仕事を優先させる(ランチタイムの省略)ためでしたが、ダイエット目的で、夕飯も抜いたり・・・そんな状態になっていました。
ダイエットの効果で体重が7Kg落ち、とても嬉しかったのですが、ある時、ショウウィンドウに映った自分の姿を見て、ぎょっとしました。
幽霊かと思ったのです。
ホントに。
髪の毛はボサボサで、顔は青白く、頬はこけ・・・
全然、キレイじゃない!
その頃、体重は7Kgも減って、明らかに見た目も変わったのに、誰からも「痩せたね」と褒めてもらえていなかったのです。
今から思えば、やつれ果てた私の姿を見て
「痩せた」
とは言えない、誰もその話題に触れたくなかったのだと思います。
無理なダイエットをすれば体重は落ちます。
ですが、せっかく痩せても女性らしさがなくなったり、他の病気にかかってしまっては元も子もありません。
特に更年期世代の女性にとって適度な体脂肪は味方になってくれるので(様々なホルモンを作る材料)、落とし過ぎは禁物です。
更年期世代、カラダに様々な変化が生じるからこそ
・短期間で結果を求めない(生活習慣を変えるためには時間が要ります)
・無理をしない(更年期世代にストレスは大敵)
・焦らない(更年期世代のダイエットはスムーズにはいかない)
を念頭に、一歩一歩進めましょう。
出来れば専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。