ひとたび何かに不安を感じると、気が付けばそのことばかり考えてしまい、
不安が更に大きくなってしまった経験があるのではないでしょうか。
今回は不安を解消する方法について紹介します。
不安を感じている状態
不安を感じている時、脳内では人の本質的・情動(怒り、不安、好き嫌い、不快、恐怖、緊張など)
を司る扁桃体が活発になっています。
感情と扁桃体については、こちらに書きましたので良ければご覧下さい。
感情に支配されている時、偏桃体は暴走しています。
これを扁桃体ハイジャックといいます。
脳が扁桃体にハイジャックされると、怒りや不安と言った感情が暴走し、
自分では抑えることが出来なくなるのです。
不安の正体
不安についてはこちらの記事にも書きましたので、良ければご覧下さい。
こちらの記事では不安を感じた時の対処法について紹介をしました。
不安の正体は妄想です。
未来・将来について、まだ起きていないこと、起きるかもわからないことに対して、
悶々と考えている(妄想している)状態です。
しかしながら、どんなに思い患っても不安の9割は起こらないと言われています。
「1割は起こるんですよね」
とツッコミがありそうですが、不安が現実になることも事実です。
それを踏まえた上で、不安と上手く付き合う方法について紹介します。
不安を分類する
不安は2つに分類できます。
自分でどうにかできる不安
自分ではどうにもできない不安
最近、私が経験した例をあげます。
先日、大雪警報が出ていました。
雪は夜~深夜にかけて最も降り積もる予報で、
翌朝の交通機関の運行情報に注意するようアナウンスがありました。
その日はクライアントが遠方から車で1時間半かけてセッションにやってくる日でした。
雪が積もれば車の運行にも影響が出ますし、凍結などもあり事故を起こしやすくなっています。
雪で事故でも起こさなければいいけど・・・、大雪にならなければいいなと悶々としていましたが、ふと
「天候のことはわからない。私の力ではどうにもならない」
と気持ちを切り替え、クライアントには決して無理はしないように、
道(の状態)が悪ければ休むように伝えました。
自分がどうあがいてもどうにもできないものに対して不安に感じる時は、
出来るだけ気持ちを切り替える、その上で最善のことは何か、できそうなことがあれば行動する。
この例では、クライアントに無理はしないよう伝える、です。
もう一つの自分でどうにかできる不安の例です。
パーソナルトレーナーの試験を受ける時のことです。
養成講座のクラスの中では一回で合格する、が暗黙の了解になっていました。
私が受験したNESTAは8割以上とれないと合格できず、1点で泣く人が結構いました。
一回で受からなかったらどうしよう
そもそも合格しなかったら仕事もできない
と不安は尽きませんでした。
この場合、私が死に物狂いで勉強すれば良い話です。
試験前日まで粘るに粘って苦手な分野の勉強をしました。
このように自分でどうにかできそうな不安の場合は、何をすれば不安を解消できるのか、
を考え行動する。
不安を2つに分類しましたが、
自分でどうにかできそうな不安 →不安を解消できる策を考え行動する
自分ではどうにもできない不安 →どうやったって自分の力は及ばないと気持ちを切り替え、
その上で最善なことを考え行動する
いずれもポイントは行動する、です。
何もしなければ、脳は不安(扁桃体)にハイジャックされフリーズしたままの状態。
そのままでは不安は増幅され続けます。
ですが、どんなことでも、些細なことでも良いので、
出来ることから行動をすることで不安な気持ちは落ち着いてきます。
「行動する」ことは「今、ここ」に集中している状態です。
反対に不安な時は心がどこか(未来)に行ってしまい、今にない状態。
心を「今、ここ」に繋ぎ止めることで不安は落ち着いてきます。
人間にはネガティブ本能が備わっています。
どんなにポジティブになろうとしても、本質がネガティブなのです。
それは生存するための本能です。
不安を感じて一時、気持ちを切り替えて行動をしても、また別の形で別の不安がやってくるでしょう。
その度に不安にハイジャックされていたら身動きができません。
不安は常に湧いてくるもの、その上で不安と上手く付き合っていきたいですね。
この記事が不安に悩むあなたの参考になれば嬉しいです。