にこにこ笑っている赤ちゃんを目にした時、無意識に微笑んでしまったことはありませんか?
誰かが笑っていると、おかしくないのに急に笑いたくなったり、
緊張している人がそばにいると、自分まで緊張してしまったり。
このように自分ではない、他人の感情の影響を受けることがあります。
これは心理学では「情動感染」と言われています。
感情は伝染するのです。
感情が伝染する正体
他人の感情が伝染する正体は人の神経細胞の一つであるミラーニューロンの仕業です。
ミラーニューロンは共感細胞とも呼ばれています。
相手の感情を鏡のように自分自身に写し、真似することで、より相手を理解しようとするのです。
中でも単純な感情(喜怒哀楽)などは伝染しやすいと言われていて、
特にネガティブな感情は伝染しやすく、自分の意思とは関係なく影響を受けてしまうのです。
こちらの記事に書いたネガティブになる種類が違う要因がこのミラーニューロンによる
感情の伝染(情動感染)です。
これは私の経験ですが、電車で隣に座った人のイライラが伝染してしまったことがあります。
普段通り本を読んでいたのですが、途中駅から乗車しきた男性が隣に座ったら、
急にイライラし始めたのです。
その男性は途中から貧乏ゆすりをしていたので心が落ち着いていない、
もしくはイライラしていたのではないかと推察されます。
その時は何故、自分が急にイライラしだしたのかわからなかったのですが、
情動感染のことを知ってからは、その男性がイライラしていたのだとわかりました。
このようにネガティブな感情を持った人がそばにいると知らず知らずのうちに伝染していることがあります。
そんな時の私の解消方法をご紹介します。
急にネガティブな感情に捕らわれたら
「これって本当に私の感情なの?」
と自分に問いかけます。
もし急に不安を感じ始めたら
「これって本当に私の感情なの?」
と自分に問いかけます。
そして更に
「一体何がそんなに不安なの?」
と自分が第三者になって自分に問いかけます。
そこで明確な答えが出てこなかったら
「この不安って私の感情じゃないよね」
と不安な感情を断ち切ります。
これで平常心に戻ることもありますし、まだ心がぞわぞわしていたら
「今、不安に感じることってないよね」
と自分に言い聞かせます。
それでも落ち着かなければ、可能であれば場を変えたり、
場を変えられない状況であれば「(この感情は)私じゃない、私じゃない」と自分に言い聞かせます。
他人の感情が伝染していることに気づかないと、自分自身のネガティブな感情として、
脳が暴走しネガティブワールドを広げてしまいます。
人の感情が伝染していると気づくことで、脳の暴走を止めることができます。
急にネガティブな感情が沸いてきたり、いつもイライラしていたりして
ネガティブな感情をまき散らしている人と関わらなくてはならない時は、
感情が伝染することがある、ことを思い出して、その感情に巻き込まれないよう自分を守って下さいね。