瞑想をしていると、気が付いたら違うことを考えていることって良くありますよね。
そんな時
「呼吸に意識を戻して」
と呼吸を意識して「吸って・・・、吐いて・・・」
と繰り返していると、やっぱりまた色々なことを考えてしまう。
瞑想あるあるです。
そんなことを繰り返していると
「もしかしたら私、瞑想に向いていないんじゃ」
とか
「瞑想、苦手かも」
と思ってしまうかもしれません。
今回は、そんな経験がある方に瞑想中の雑念への対処の仕方について説明します。
急には思考は止められない
私達の脳は常に働いています。
と言うか働くことが大好き、例えるならスーパー仕事人です。
人が一日に行っている思考は約6万回とも言われています。
約1秒に1回は何かを考えている計算です。
これは単純計算で24時間を60秒で割った数字ですので、この24時間の中には睡眠時間も含まれています。
就寝中まで脳は働いているのです。
こんなに沢山思考をしているのに、何を考えていたかは実はあまり覚えていません。
その都度、ほぼ無意識に繰り返され、時々、意識的に「あれはどうなったかな」と思い出したりします。
私達が日々行っている思考はほぼ無意識なのです。
それは瞑想中も途切れることがありません。
瞑想は敢えてその思考を止めて脳を休息させる目的もあります。
呼吸やマントラ(真言)など1つのことに集中し、日頃、無意識に繰り返されている沢山の思考から離れます。
理論はわかるけど、急には思考は止まらないものです。
ですので、まずは雑念が浮かんできて当たり前、という前提で行って下さい。
瞑想をするから雑念が湧いてくるのではなく、常に雑念が湧いている状態が普通なのです。
そもそも雑念とは何か
殆どの思考は無意識に行っていますが、瞑想のように意識的に思考を止めようとしている時に出てくる雑念の多くは未完了の問題です。
意識的に、無意識的に「気になっていること」が浮かんできやすいのです。
それはランダムにやってきます。
「待って、今じゃないのに」
と雑念を消して無になろうとすると、余計に考えてしまうのです。
雑念は消さなくていい
雑念を消そうとすればするほど、雑念のループにはまってしまいます。
意識が雑念にとらわれてしまっているからです。
瞑想中に雑念が湧いてきたら、そのことに気づきましょう。
「あっ、〇〇のこと考えているな」
それだけでいいです。
気づいたたら、再び呼吸やマントラに意識を戻します。
また雑念が湧いてきたら、
「また〇〇のことを考えている」
と気づいて、戻ります。
その繰り返しです。
雑念は何回、湧いてきてもいいです。
そもそも私達は雑念まみれなのですから、簡単には消えません。
ただ、そのことを否定しないこと、が大切なポイントです。
湧いてきた雑念を判断しない
雑念が湧いてきたらもう一歩、マインドフルネス的に踏み込んで
その雑念を観察してみましょう。
「〇〇のことを考えている」
と一歩引いたところから、その雑念を観察するのです。
マインドフルネスの醍醐味は
物事をあるがままに見つめることです
良いとか悪いとか判断をせずに、ただ起きていることを観察します。
「また雑念が湧いてきてダメな私」
と自分にダメ出しをするのではなく
「また〇〇を考えている」
と気づいて、そっと置いておきましょう。
ベルトコンベアで運ばれてきたものに気づいて、そのまま流すイメージです。
またベルトコンベアで運ばれてきたら気づいて流します。
何回も出てくる雑念への対処法
気づいて、そのまま置いて、気づいて、そのまま置いて。
を繰り返していると、多くの雑念は消えていきます。
ですが、気づいて、そのまま置いておいても、どうしても考えてしまう、
気が付いたら考えている、そんな雑念も中にはあります。
日常生活でもありますよね。
気が付いたらそのことばかり考えている。
堂々巡りのような、一旦、自分の中で決着をつけてもまた考えている。
その場合は、大きなため息を最後について、一旦、瞑想を中断します。
そのままの姿勢でもいいですし、場所を変えてもいいです。
その気になったこと、どうしても考えてしまうことにとことん向き合います。
「なんでこんなに気になっているんだろう」
「どうしたいんだろう」
と自分の心に問いかけながら向き合ってみましょう。
その場では答えが出ないかもしれません。
その場合は切りの良いところで区切りましょう。
どうしても湧いてきてしまう事柄は自分にとっては重要事項であることが多いです。
ただの雑念として片づけるのではなく、自分の中の未完了の問題の一つとして向き合うことも大切です。
瞑想って雑念がない状態じゃなきゃいけないのに、こんなんでいいの?
と思われるかもしれませんが、この過程を繰り返しているうちに、瞬間、集中できるようになり、その時間が少しずつ延びてきます。
もしかしたら初めから上手く集中できる方もいるかもしれませんが、多くの方が雑念まみれですので安心して下さい。
雑念を否定しないこと、ありのままを客観的に見つめてみること、
まずはここから初めて下さいね。