「無になれない」から続かない——そんな経験ありませんか?
「瞑想って、無になるんでしょ?」
そう思って挑戦してみたけれど、頭の中は雑念だらけ。
「集中できない」
「逆に落ち着かない」
「やっぱり私は向いていない」
こう感じて、そっとやめてしまった人は少なくないと思います。
でも、だからこそ伝えたいのです。
瞑想は“無”になるためのものじゃありません。
むしろ、浮かんでくる雑念こそが宝物。
そこに、あなたを支えるヒントが眠っています。
成功者も続けている「静かな習慣」
アップルのスティーブ・ジョブズは、生前「禅」の思想に深く傾倒していました。
彼がこだわったシンプルさや革新的なデザイン哲学は、静かに自分の声を聴く時間から育まれたと言われています。
イチローは、大舞台のざわめきを消そうとはせず、そのざわめきごと受け止めてから一球に集中していました。
レディー・ガガは、観客の熱気に飲み込まれないために、舞台に立つ前に必ず瞑想をします。
稲盛和夫は、経営の岐路に立つたびに「心を磨く」ための時間を持ちました。
彼らは「瞑想すれば成功する」とは考えていませんでした。
けれど、成功の裏側には「自分の声を信じる習慣」があったのです。
雑念だらけでも大丈夫|私の最初の瞑想体験
私は瞑想指導をしていますが、多くの方がこう言います。
「雑念ばかりで無になれません」
「頭の中が騒がしくて余計に疲れました」
でも、それはとても自然なこと。
実を言えば、私自身が瞑想指導者の養成講座で実践したときも散々でした。
座って目を閉じた瞬間に浮かんできたのは——
「お腹すいたな」
「ランチ何にしよう」
「冷蔵庫の残り物、食べられるかな」
気がつけば瞑想ではなく、ランチのことをあれやこれや考えるだけの時間になっていました。
「私、向いてないかも」
そんな風に後悔したことを、今でもリアルに覚えています。
あのときは「瞑想は無になること」だと思っていました。
雑念だらけの私は永遠に無になることができなさそうで。
けれど今ならわかります。
雑念は敵じゃない。
空を漂う雲のように浮かんでは消えていく雑念こそが、心が「いまの私」を映し出すために送ってきた小さなサインだったのです。
あなたは自分を生きていますか?
ここで少し、立ち止まって考えてみてください。
あなたは、自信を持って「自分らしく人生を生きている」と言えますか?
そう即答できない人は多いはずです。
現代社会は「普通でいなさい」という無言の圧力に満ちています。
学校では制服、会社では空気を読む力。
そうした“普通武装”をまとえば安心。
ですが、その“普通武装”が安心をくれる一方で、本当の声を押し殺すこともあります。
なぜ今、瞑想が必要なのか
私たちのホンネは日々の様々な情報や雑念に追いやられ、心の奥底で息をひそめていることがあります。
そして、それに気づかずにいると心から何らかのサインを送ってきます。
- 病気でもないのに胃が重い
- 首や肩がいつも張っている
- 誰かの顔や一言が、何度も思い出される
これらはすべて、心の奥の“ホンネ”が呼びかけている証拠。
瞑想は、それに気づくための「内観のトレーニング」なのです。
クライアント事例:Noが言えなかったAさん
私のクライアントAさん(50代・事務職)は、ベテランぶりを買われ、会社のみんなに頼りにされていました。
けれど初めて会ったときの口癖は「私なんて」。
頼られるのは嬉しい。けれど胸の奥では「都合よく使われているだけかも」と感じていました。
「自分が役に立てるのなら」と本来の仕事以外の業務を引き受ける毎日。
ですが良かれと思っていた行為こそが、彼女の自己肯定感を削っていたのです。
瞑想を続けるうちに、Aさんの雑念の中に浮かんだ言葉。
——「本当は、引き受けたくない」
勇気を出して小さなNoを言った瞬間、彼女の中で変化が始まりました。
「私なんて」と口にしていたAさんが、今ではこう言います。
「これならできます」「私はこう思います」
空気を読み過ぎて自分のホンネを押し殺していたAさんが、今では誰に対しても自分の意見が言えるようになったのです。
「30年近く勤めていて初めて仕事が楽しく思えました」
小さな一言が、彼女を「自分を信じる人」へと変えたのです。
雑念は未来から届く小さな手紙
ジョブズも、イチローも、ガガも、稲盛も。
彼らが大切にしていたのは、外からの評価ではなく「自分とのつながり」でした。
瞑想は、成功を保証する魔法ではありません。
けれど、自分を信じる力を育てる時間になります。
そして、その入口は「雑念」。
それはあなたの心から届く、小さな手紙のようなものです。
✨ 雑念を敵とせず、宝物として受け取ってみる。
そこに、これからのあなたを支える大切なヒントが隠されています。
ほんの数分でもかまいません。静かに座り、心から届く手紙を受け取ってみてください。
その時間が、明日のあなたを少しだけ軽くし、これからの人生をしなやかにしてくれるはずです。