心の状態が姿勢に影響する

背骨がすっと立った姿勢が美しい人はとても良い印象を与えますよね。

以前、お話をした経営者の方が従業員を採用する時に姿勢の良い人を採用していると仰っていました。
理由は姿勢の良い人は仕事のパフォーマンスが良いのだそうです。
また、姿勢が良いと溌剌とした印象を与えるため「一緒に仕事がしたい」と思うと仰っていました。

私達は子供の頃から「姿勢を良くしなさい」と言われ続け、
「姿勢は良い方が良い」と言うことは何となくわかってはいますが、
何故、姿勢が良い方がいいのか、今回はメンタル面への影響に絡めて話をします。

姿勢が良い条件とは

私はパーソナルトレーナーとして、そしてクリニックではトレーナー兼リハビリテーション担当として、
今まで述べ15000人以上の姿勢をチェックしてきました。
それでも「姿勢が良いな」と感じる方には出逢った記憶がありません。
それくらい「良い姿勢」でいると言うことは難しいのです。

この記事では私が考える良い姿勢の条件について説明します。
私が考える良い姿勢とは、
程よくリラックスしていて、身体が機能的に使える状態であること、です。

「良い姿勢」で良く言われる「背筋を伸ばす」ことは、意識してやり過ぎると身体に不要な力みが生じ、
そこから姿勢が崩れていきます。
どこにも力みがなく、背骨本来のS字カーブが出ていること、骨盤が立ち、手はぶら下がり、
脚は身体を支える状態にあること、が理想的な姿勢です。

学生の頃に理科室で見た骨の模型を思い出していただけるとイメージがわくかと思います。
あの模型の手足、ぷらんぷらんしていましたよね。
あんな状態です。

言葉で表現すると「しなやかな」と言う形容詞がぴったりと当てはまります。
私自身が理想とする姿勢は人本来の骨格が機能した「しなやかな」状態です。

姿勢が崩れる理由

ズバリ、身体のどこかに無駄な力み(緊張)があることです。

例えば頸が落ちてしまっている人(頭がでちゃっている人)は、
(大雑把に言うと)頸や肩、肩甲骨、胸部まで不要な緊張が生じ、緊張が生じている部分は硬くなります。
するといわゆる猫背の姿勢になります。

前腿の緊張が強い場合は骨盤や膝のアライメントに影響が出てきます。
不要な力みは生活習慣(スマホ、PC、脚を組む、片脚に重心をかけて立つ、仕事の動作など)
によるもの、そして精神的な緊張も影響します。

姿勢が悪いから胸を張って背筋を伸ばして、では解決することは難しいのです。

背骨とメンタルの関係性

ヨガでは背骨はエネルギーの通り道とされ、ヨガのレッスンでは背骨を
すっと伸ばすように誘導されることが多いと思います。
瞑想も同様に背骨を伸ばした状態で行います。
何となく「背骨は重要そう」と思われたと思います。

実際、背骨には交感神経、骨盤には副交感神経が集まっていますので
背骨や骨盤を良い状態に保つことは自律神経を整えることにもなります。
また「幸せ」を感じさせる脳内物質であるセロトニンは脊髄を通って
身体を支える筋肉である抗重力筋を働かせているので、
セロトニンが足りていないと抗重力筋の働きも弱くなります。
抗重力筋が弱くなると言うことは姿勢が崩れやすくなることです。
そしてこのセロトニンが不足するとうつやパニック障害などのメンタル疾患を引き起こすこともあります。

心療内科の先生に聞いたのですが、受診される方は猫背やうつむきがちであることが多いそうです。
心と身体は作用しあっているので、気持ちが落ち込んでいるから姿勢が崩れるのか、
反対に姿勢が崩れるから気持ちもすぐれないのか、卵と鶏のような関係です。

私自身、過労とストレスから自律神経失調症になったことがありますが、
当時は私の背中を触った人に「かたい・・・」と絶句されていました。
私は自覚はなかったのですが、びっくりするくらい硬かったそうです。

そして今は仕事で接する方(クライアント、患者さん)の姿勢や背中(背骨回り)の状態で
メンタルの調子もわかるようになりました。
それくらい心と背中(背骨)は影響しあっているのです。

この記事を読んで「姿勢悪いなぁ」って思った方は、まずは背中のストレッチを習慣にしてみて下さい。
どこでも手軽にできるものを紹介します。

背中のストレッチ
(立っていても、座っていてもOK)
・両肘を伸ばした状態で胸の前で両手を組んで、鼻から大きく息を吸います
・吐く息で肩甲骨が一番遠くにいくようにして背中を丸めます。
・吸う息で肩甲骨の広がりを感じます
 ※5呼吸ほど繰り返しましょう

胸のストレッチ
(立っていても、座っていてもOK)
・両肘を伸ばした状態で背中で両手を組みます。
・鼻から大きく息を吸いながら胸のふくらみを感じると同時に、背中で組んだ手を身体からはなします
(背中が収縮する感覚があるまで)
・吐く息で組んでいる手を身体に近づけます
 ※5呼吸ほど繰り返しましょう

背伸び
(立っていても、座っていてもOK)
・骨盤を立てた状態で、両手の肘を伸ばして、手を頭上で組みます
・息を吸って組んだ手のひらを天井に向け、天井に近づけるようにしながら全身で大きく伸びをしましょう。
・呼吸は心地よいペースで(5呼吸ほど)
・背中の詰まり感、硬さなどを感じたら、背骨を左右にゆらゆら揺らしながら背中の力みを取りましょう

姿勢はとても奥深いですので、また別の角度からも記事を書きたいと思っています。

Copyright © 2018 Minako Asami.

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